【MEDとは】
MEDは〝いのちの場から、社会を良くする〟志を抱く人が集う場です。
そこにある問いを共有し、考えを深め、手足を生み、世の中のカタチにします。
MEDはいつも、草の根の人たちの一隅を照らす行動とともにあります。
MED Japan 2024は3つの団体の共催で開催します。
「いのちの場から社会を良くする」コトを始めましょう!
私たちの社会は先人たちが様々なコトを起こしてきたことによって発展してきたのだと思います。営々と積み上げられたそれらの足場によって、私たちは今日の生活を手にすることができています。私たちもまた、小さなコトを起こすことによって、未来社会のための足場をつくっているのでしょう。
コロナ禍で世界は大きく変わりました。今回のパンデミックは、これまでコトを起こしてきた人に少なからぬ打撃を与えました。活動をあきらめなければならなかった人もいるでしょう。コトを起こし継続することの難しさを思い知らせされましたが、同時にその重要性も認識できたのではないでしょうか。人類はその歩みを止めることはないでしょう。むしろ、コロナ禍での熟成期間を経て、新たなコトを起こす人が数多く現れるに違いありません。
生きるとは?ある意味、「コトを起こす」ことなのかもしれません。「コトを起こす」ことによって、私たちは人生の証を立てることができるような気がします。Make Everyone Delighted、全てのいのちを輝かせるのがMEDの使命です。MED Japan 2024でそのきっかけを掴んでください。「いのちの場から社会を良くする」コトを始めましょう!
MEDユニバーシティ学長
秋山和宏
青野慶久
サイボウズ株式会社 代表取締役社長
1971年生まれ。愛媛県今治市出身。
大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て、1997年8月愛媛県松山市でサイボウズを設立。2005年4月代表取締役社長に就任(現任)。社内のワークスタイル変革を推進し離職率を大幅に低減するとともに、3児の父として3度の育児休暇を取得。また2011年から事業のクラウド化を進め、2023年時点でクラウド事業の売上が全体の85%を超えるまで成長。総務省、厚労省、経産省、内閣府、内閣官房の働き方変革プロジェクトの外部アドバイザーを歴任し、SAJ(一般社団法人ソフトウェア協会)筆頭副会長を務める。
田坂広志
21世紀アカデメイア 理事長・学長
多摩大学大学院 名誉教授
田坂塾 塾長
元内閣官房参与
1951年生まれ。1974年東京大学卒業。1981年同大学院修了。工学博士(原子力工学)。1987年米国シンクタンク・バテル記念研究所客員研究員。1990年日本総合研究所の設立に参画。取締役等を歴任。2000年多摩大学大学院の教授に就任。現名誉教授。同年シンクタンク・ソフィアバンクを設立。代表に就任。2008年世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Agenda Councilのメンバーに就任。2010年世界賢人会議ブダペスト・クラブの日本代表に就任。2011年東日本大震災に伴い内閣官房参与に就任。2013年「21世紀の変革リーダー」への成長をめざす場「田坂塾」を開塾。2023年学校法人 21世紀アカデメイア 学長就任。現在、理事長も務める。
秋山和宏
MEDユニバーシティ学長
東葛クリニック病院 副院長/東葛クリニックみらい 院長
一社)みんなが みんなで 健康になる 代表理事
シンクタンク・ソフィアバンク イノベーター
福島県会津若松市生まれ。1990年 防衛医科大学校、2007年 多摩大学大学院経営情報学研究科卒業。東京女子医大消化器病センター外科、至誠会第二病院外科、東葛クリニック病院外科勤務を経て現職。医学博士、MBA(経営学修士)
主な著書:『人生100年時代の養生訓』、『医療システムのモジュール化』
セッション骨子
世の中には「コトを起こせる人」と「コトを起こさない(起こせない)人」がいるようです。人類社会を営々と発展させてきた原動力は、「コトを起こす人」にあったのではないでしょうか。そもそも「コトを起こす」ということは「0」を「1」にする飛躍が必要で、「コトを発展させる」場合の「1」を「2」や「10」にしていくこととは次元が違います。さらにコロナ禍によって「コトを起こす」ことが難しくなったように見受けられます。このセッションでは、社会変革の実践に繋げていくために、「コトを起こす とは?」の問いを深い次元で皆さんと共有したいと考えています。さあ、「コトを起こす」第一歩を共に踏み出しましょう。
MED Japan 2024 プレゼンター
林 和彦
東京女子医大がんセンター長がヨーグルト屋のオヤジになったワケ
子どもの頃の私はブラックジャックに憧れていました。中学生の時に最愛の父親を胃がんで亡くして以来、私の医者としての生涯のテーマは「がん」になりました。がんを治すために外科医になり、早期発見のために内視鏡医になり、外科の限界を感じて留学して研究者となり、手術で治せない患者さんのために化学療法医となり、がん患者さんと最期まで共に過ごすために緩和ケア医になりました。
医者としての後半は、がんの啓発に明け暮れました。病院内外での直接活動、そしてテレビや新聞、雑誌などのマスコミやインターネットを通しての活動は刺激的でやりがいがありましたが、一方で啓発活動の限界を知ることにもなりました。ふとした経験から、子どもたちへの教育の重要性に気づき、55歳で教員免許を取得して、文部科学省にがん教育の重要性を訴えつつ、全国の学校を回ってがん教育を推進しました。学習指導要領にがん教育が明記されたことは大きな喜びでした。
還暦近くなると、医師としての自分の終活を考えるようになりました。がん専門医としてのこれまでの経験を通して、この先何が出来るかをずっと模索していました。そして私が出した最終的な結論は・・・・・。
本間りえ
認定NPO法人ALDの未来を考える会 理事長/ 一般社団法人うさぎのみみ 代表理事
いのち〜 住み慣れた地域で誰もが幸せに暮らせる未来のために
みなさんは、ALD(副腎白質ジストロフィー)という希少難病をご存知でしょうか。
この秋に35歳になる私の長男は、元気に生まれてすくすくと育っていましたが、6歳のある日、ALDを発症していることがわかりました。その日から闘病生活が始まり、治療のための長期の付き添い入院を経て、私は医療的ケアが必要な子どもを自宅で介護する母となりました。家には、夫も、長男のお姉ちゃんにあたる長女もいます。もちろんなにもかも初めてのことばかりで、何を生活の参考にすればよいのか、誰を頼ればいいのか、不安だらけの日々でした。なにより、今とは違ってパソコンもスマホもありませんでしたから、長男の治療はこれからどうなっていくのか、同じ病気のお子さんやご両親はほかにどのくらいいるのか、知りたくてもわからないことだらけ。日本に最新の情報がないならばと、アメリカのALDの権威といわれる博士に手紙を出したり、とにかくその時にできること、思いついたことをなんでもやりました。その一方で、同じ年頃の元気なお子さんを見るのも辛く、強い孤独を感じることもありました。
そういった環境が続き、私自身が弱くなっていたある日、交通事故に遭ってしまいました。奇跡的に命をとりとめたことに気づいた時に、幼稚園の参観日前になると長男がよく言っていた「ママ、あしたはスカートはいて、口紅つけてきてね」の言葉をふと思い出しました。私のターニングポイントといっても過言ではない瞬間でした。
今回、プレゼンターとして登壇する機会をいただき、あの瞬間からこれまでに私がチャレンジした「コトを起こす」、そして、未来に向けてチャレンジしている「コトを起こす」について、心を込めてお話したいとおもいます。
さあ、前をむいて!
平林 景
一般社団法人日本福祉医療ファッション協会 代表理事/四條畷学園大学 客員教授
世界の常識を変える!大阪・関西万博2025『おむつコレクション』への挑戦
一般社団法人日本福祉医療ファッション協会は、2025年の大阪・関西万博において、世界初の2000人規模のおむつコレクション(ファッションショー)を開催します。このイベントの目的は、おむつの価値を再定義することです。現在、大人がパンツからおむつに移行する際、年齢や性別を問わず大きな心理的障壁があります。その原因は、おむつに対する「ダサい」という負のイメージです。この抵抗感は日本だけでなく世界共通の課題です。多くの人々が今のおむつを履きたいとは思わない現状を打破するために、我々はデザインのアップデートが必要だと考えています。
この取り組みでは、現在の下着と同等以上におしゃれでかっこいいおむつを目指します。医療関係者、介護福祉関係者、ランジェリーを含むアパレルメーカー、伝統工芸、おむつメーカーなど、日本中の技術と知恵を結集し、新たなおむつのスタンダードを作り上げます。このプロジェクトは、世界中のライフスタイルを変える可能性を秘めており、単に機能性だけでなくファッション性も重視したおむつの普及を目指しています。
この革新的な取り組みによって、従来のおむつに対するネガティブなイメージを払拭し、誰もが自信を持って使用できるおむつの普及を目指します。これにより、利用者の心理的な負担を軽減し、社会全体の意識改革を促進します。
鈴木美慧
一般社団法人CancerX 理事
聖路加国際病院遺伝診療センター・認定遺伝カウンセラー
いのちの旅路を紡ぐ – From Information to Action –
遺伝カウンセリングは、単なる医学知識の伝達を超え、人間の存在と心理に関する探求のプロセスです。遺伝情報は、個人と社会に医療の選択肢を提供しますが、クライエントの医学的原因と心理的な問いへの答えが最も重要です。普段は、認定遺伝カウンセラーとして、遺伝情報を知った際の不安を和らげるための心理社会的支援を行い、クライエントが自身の遺伝情報を知り、意思決定するプロセスに関わっています。
私は、目指したい社会があります。それは遺伝情報の理解が深まり、遺伝情報に基づいた個人の意思が尊重される社会です。大学生から始めたサイエンスコミュニケーションを通じて、社会一般向けに遺伝情報の正確な知識と理解を広め、社会的受容を促進する活動にも力を入れています。遺伝情報が健康や生活にどう影響するかを伝え、誤解や偏見を減らし、遺伝的違いの受容度を高めることを目指しています。
本当は遺伝性疾患の当事者ではない生活者も、遺伝情報を知りえる社会の一員であり、「コトを起こす」メンバーです。この機会に、認定遺伝カウンセラーとしての私の経験から、ともに「いのちの旅路を紡ぐ – From Information to Action -」を考えてもらえたらと思います。
西村 実
株式会社エンバイオ・ホールデングス 取締役会長
環境問題に技術と知恵で立ち向かう
30代の頃、シンクタンクの研究員をしていました。所属部門では環境問題を環境事業で解決することを目指して、様々なテーマに取り組んでいました。そこで土壌地下水汚染という環境問題に遭遇しました。当時国内ではそれほど注目されていませんでしたが、先行する欧米では大問題になっており、法整備を背景に土壌地下水修復事業が立ち上がっていました。そしてキーテクノロジーとしてバイオテクノロジーが活用されていました。大学で微生物工学を学び、前職で洗剤用酵素の微生物生産プロセスの開発に従事した研究者に衝撃が走りました。バイオ浄化に関する異業種コンソーシアムを立ち上げて検討を開始し、環境省の支援の下でバイオテクノロジーを使った土壌地下水修復技術の現地実証を日本で初めて成功させました。土壌環境に関する法律が整備されるタイミングで土壌地下水修復を生業とする会社を起業しました。以来、“環境問題に技術と知恵で立ち向かう”を理念に環境負荷の低い解決策に拘って土壌地下水問題に取り組んで参りました。
現在、当社が新たに注力しているのは、世界的に関心が高まり、国内でもマスコミに頻繁に取り上げられるようになった有機フッ素化合物(PFAS)の地下水汚染対策です。創業時の志を失わずに、最前線の環境問題に挑戦し続けている姿をお伝えしたいと思います。
小村俊平
ベネッセ教育総合研究所
教育イノベーションセンター長
日本の教育の危機とは何か
近年、ニュースやSNSを見ると、日本の教育を悲観する声が目に留まります。
子どもの学力や意欲が低下している。幸福感が低く、夢がないのではないか。学校は遅れている。親世代の頃と変わらないような授業を行っており、これからのAI時代に対応できるのか。教員の仕事はブラックで、なり手が不足している。教育格差がますます広がっていくのではないか。
これらの声を私たちはどのように受け止め、教育をアップデートしていけばよいのでしょうか。
私は15年あまり、多くの自治体や学校の皆さんと共に「新しい学び」の実践と研究に取り組んできました。新型コロナウイルスのような未知のテーマを専門家と一緒に考える授業や、校則や同性婚のような社会的なテーマについて中高生と対話するワークショップ、さらには東日本大震災からの創造的復興をめざす学校づくり等にも取り組んできました。また、OECDや国連の国際会議に参画し、海外の有識者らと交流するなかで、日本の教育にはどのような強みと弱みがあるか、諸外国から何を期待されているかを肌で感じる機会がありました。
このような私自身の体験とデータをふまえながら、日本の教育の本質的な課題は何か、よりよい教育を実現するために何ができるかを皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
松岡希望
東京ホスピタリティ・アカデミー ブライダル学科
飯海莉奈
東京デザイナー・アカデミー インテリアデザイン学科
ロサンゼルスのセンターとエキスポで、真のクールジャパンを世界に届ける!
いま、アニメや漫画、日本食や工芸品などの人気を背景に、欧米でもアジアでも、「クール・ジャパン」という言葉とともに、日本の歴史や伝統、文化や精神に、大きな注目が集まっています。
しかし、残念ながら、現状の「クール・ジャパン」のブームは、まだ、日本の歴史や伝統、文化や精神の全体像や深みを伝えるものになっていません。
そこで、学校法人 21世紀アカデメイアは、ロサンゼルスに新たに「クール・ジャパン・センター」を設立し、学生1万人の力を結集し、「真のクール・ジャパン」を世界に伝える活動を開始しました。
その最初の大きな取り組みが、2024年7月にロサンゼルスで開催された「Anime Expo」(来場者10万人)への参加であり、大規模ブース2つを使った各種の展示と来場者参加型イベントでした。また、同様の取り組みを、同年6月に、やはりロサンゼルスで行われた「Taste of Japan」においても行いました。
東京、大阪、名古屋、福岡の全国17校、45の専門分野を超えて選抜された30名の学生が、全学1万名の学生から提案・提出されたアイデアや作品を現地に持ち込み、どのような展示とイベントを行ったのか、「真のクール・ジャパン」を掲げ、何をアピールしようとしたのか、その報告を行います。
森岡真織
名古屋デザイナー・アカデミー マンガ学科
河内玲歌
大阪ホスピタリティ・アカデミー ホテル学科
世界40か国の若者たちが集まり、アートで社会的メッセージを交換する!
いま、80億人が生きるこの世界は、温暖化による気候危機、パンデミックによる社会の混乱、テロの頻発と戦争拡大の脅威、ポピュリズムによる民主主義の劣化、歪んだ資本主義による貧富の差の拡大など、様々な問題に直面しています。
こうした時代において、若い世代は、国境を超え、人種を超え、思いを交わし、力を合わせて、これらの諸問題を乗り越えていかなければなりません。
学校法人 21世紀アカデメイアは、2023年、米国カリフォルニア州に拠点を置く「California Sister Cities」と提携し、2024年4月、世界的なオンライン・アート・コンテスト「Fuji-California Young Artists Expo」を開催しました。
「Young Generation is the Hope of Humanity」(若い世代は、人類の希望である)と「Art is the Common Language in Globa Community」(アートは、世界共通の言語である)という2つのキャッチフレーズを掲げたこのエキスポには、世界80か国の高校、専門学校、大学の学生から、総計800点を超えるアート作品が応募されましたが、優秀作品は、太平洋を越え、日本と米国でリアルの「巡回展」が開催されています。
応募された作品は、いずれも、「World Peace」「Sustainability」「Racial and Gender Equity」などの社会的テーマを掲げたものであり、これらの作品は、応募者のアーティストとしての技量の高さだけでなく、社会的意識の高さを感じさせるものでした。
この「Fuji-California Young Artists Expo」に作品を応募し、イベントに参加した学生から、このExpoの報告を行います。
MED Japan 2024 概要
- 日時:2024年9月29日(日)13:00-17:30 懇親会 17:30-19:30
- 場所:日本科学未来館 みらい館ホール 東京都江東区青海2-3-6 日本科学未来館
- 共催:一般社団法人 みんなが みんなで 健康になる/学校法人 21世紀アカデメイア/シンクタンク・ソフィアバンク
- 会場:日本科学未来館 未来館ホール 東京都江東区青海2-3-6
参加費